「ハーフスイングの練習をしているのに、フルスイングになるとなぜか当たらない」
「形は作れているはずなのに、スコアが伸びない」
こんな状態になっていませんか?
こんにちは、オンラインゴルフコーチのしゅん(鳥居俊佑)です。
今回は、正しいハーフスイングのやり方を「2ステップ」でお伝えします。
YouTubeで検索すれば、ハーフスイング練習の動画はいくらでも出てきます。ですが、そのほとんどが「形」の説明ばかり。本当の意味で上達につながるやり方を扱った内容は、じつは多くありません。
「形」ばかり作りにいくと、スイング全体のバランスが崩れて、こんな状態に陥ります。
- ハーフスイングだと当たるのに、フルスイングになると当たらない
- 逆にフルスイングは当たるのに、ハーフスイングだと当たらない
この記事で紹介する2ステップを身につけていただければ、「ゴルフスイングってこんなにシンプルなんだ」という感覚をつかめるはずです。
なぜ「形」だけ真似ると上達が止まるのか
ハーフスイングには、一般的によく言われる「形」があります。
- 手首が90度近くまで曲がる
- 左腕が伸びている
- 前傾姿勢が保たれている
この3つです。
ただ、この形そのものは重要ではありません。
僕がお伝えしているレバレッジスイングメソッドでは、「クラブの遠心力を正しく使った結果として、その形になる」という順序で考えます。
形を無理やり作りにいくと、今度はスイング全体のバランスが壊れてしまう。結果、ハーフとフルで当たり方が違う、という噛み合わない状態が起きます。
「形は結果」──この順序だけ、まず押さえてください。
「遠心力を使う」とはどういうことか
遠心力を使うとは、クラブを鞭(むち)のように使って、先端の勢いを利用することです。
イメージの逆は、野球のバント。
クラブをボールに大事に当てに行こうとすると、動きはバントのようになります。結果としてヘッドスピードが落ちる。スピードが出ないのを腕で無理やり加速させると、軌道やフェースの向きがズレて、方向性が不安定になります。
「自分はバントみたいな振り方はしていない」という方もいるかもしれません。
ですが、先ほどの3つの形(手首90度・左腕伸び・前傾キープ)を無理やり作ろうとすると、結果的に遠心力を遮る振り方になっていることが多いんです。
遠心力を正しく使えるようになると、スイング中にやることが驚くほど少なくなります。動きがシンプルになるぶん、再現性が上がって、ナイスショットが続くようになっていきます。
ここからは、その遠心力を使えるハーフスイングを作る「2ステップ」を紹介します。
ステップ1:動き出しで遠心力を生み出す
1つ目のステップは、動き出しでクラブに遠心力を与えることです。
ゆっくり動かしすぎると、勢いがつかずに遠心力が生まれません。
かといって、腕で勢いをつけようとすると、これもうまくいかない。腕で動かすと、遠心力ではなく腕力のスイングになってしまいます。
ポイントは「体の動きに対して、クラブが一瞬遅れてついてくる」状態を作ることです。
体に対してクラブが遅れて動くことで、クラブが体に追いつこうとして、自然と遠心力が発生します。
ここで邪魔になるのが、グリップを握る手の力です。手に力が入っていると、クラブは体より先に動いてしまって、遠心力は生まれません。
改善ドリル:グリップ脱力ドリル
手の力を抜く感覚をつかむためのドリルです。
- グリップを両手とも「親指・人差し指・中指」の3本だけでつまむように持つ
- その状態で、ゆっくりテイクバックを始める
- 体が先に動き、クラブが遅れて上がってくる感覚を確認する
この持ち方にすると、手で動かそうにも動かせなくなります。だから、自然と体主導の動きになる。
「体が動く→クラブが遅れてついてくる」この流れを、まずは何度も繰り返してください。
もう1つ、大事なチェックポイントがあります。
クラブが打ちたい方向に対して、まっすぐ上がっているかどうか。
アウトに上がっても、インに上がっても、正しくない方向に遠心力がかかってしまいます。
このグリップのまま、小さくボールを打ってみてください。軌道が整っていれば当たる。ズレていると空振りする。結果がシンプルに出るので、チェックとして優秀です。
ステップ2:遠心力を生かしてクラブを上げる
ステップ1で正しい方向に遠心力を生み出せたら、次はその遠心力を使ってクラブを振り上げます。
遠心力でクラブが動き始めると、ヘッドは体から離れる方向にどんどん引っ張られていきます。
このまま放っておくとクラブは振れなくなるので、離れていく力を「上方向」にかけ直す必要があります。
そのために使うのが、手首の動きです。
手首を適切なタイミングで曲げていくと、離れていこうとしていた力が上方向に変換されて、ヘッドが自然に上がっていきます。
結果として、ハーフスイングの位置で手首が90度近くまで曲がる。これが「作るべき形」ではなく、「自然にそうなる形」です。
手首を曲げ始めるタイミング
手首を曲げ始めるタイミングは、ヘッドが膝の高さを過ぎたあたりです。
ここが遅れると、左腕が地面と平行の位置まで来たときに、クラブが上に上がりすぎてしまいます。
練習中は、必ず後方から動画を撮ってください。
「どのタイミングで手首が曲がり始めているか」をチェックするだけで、ほとんどの方が自分の課題に気づけます。手首を曲げ始めるのが遅い人が、本当に多いんです。
もう1つ、やりがちなNG動作が「手首ではなく肘が曲がる」パターン。
これだとヘッドを上げるためのエネルギーが横に逃げてしまい、遠心力が使えなくなります。
ダウンスイングも同じ順番で動く
ここまでバックスイングの話をしてきましたが、ダウンスイングでも動かす順番は同じです。
- 体が先に動き、クラブが一瞬遅れて降り始める
- クラブが手の動きに追いつきながら加速してインパクト
- インパクト後はヘッドが手を追い越し、フィニッシュへ
ポイントは、インパクトの瞬間に手のほうがクラブよりも先に出ていること。これがそのまま、ハンドファーストのインパクトになります。
「ハンドファーストで打ちたい」と意識して形を作ろうとしている方が多いですが、遠心力を正しく使えていれば、ハンドファーストは勝手にできあがります。
スイング中の感覚としては、ダウンスイングからフォローにかけて「ヘッドが走っている」と感じられればOKです。
遠心力を使った結果、次の3つが勝手に揃います。
- 手首の角度が90度
- 左腕が遠心力で伸ばされる
- 左肩がアゴの下まで動く
すべて「狙って作るもの」ではなく「結果として生まれるもの」です。
フルスイングは「勢いを少し大きくするだけ」
正しいハーフスイングができたら、あとはフルスイングにつなげるだけです。
フルスイングは、難しくありません。やることは、ハーフスイングで作った勢いを「もう少し大きくするだけ」だからです。
ハーフスイングまで上げるならこれくらいの勢い、フルスイングまで上げるならもっと強い遠心力。勢いの量が違うだけで、動きの本質は同じです。ハーフよりもさらに小さい振り幅から段階的に組み立てたい方はショートスイング3ステップの記事もあわせてどうぞ。
多くのゴルファーは、ハーフスイングの位置から上を「手で持ち上げて」しまっています。これが体の起き上がりや、ダウンスイングで腕から降りてしまうエラーの原因です。
見た目上は、ハーフスイングよりフルスイングの方がクラブも手も上がります。ですが、これは「自分で上げている」のではなく、「遠心力に引っ張られて大きく上がっている」だけ。
トップが低いからといって腕で上に上げようとしたり、高いからといって無理に下げようとするのは、今日からやめてください。
トップの位置は、ハーフスイングまでの動きが正しければ、収まるべき場所に自然に収まります。
改善ドリル:マット縁を使った遠心力体感ドリル
フルスイングで必要な「もう少し強い勢い」を感じるためのドリルです。
- マットの縁にヘッドを引っ掛ける
- 脇腹を使って体を右に回転させる
- ヘッドでマットを右方向に強く押し続ける
- もう押せないところまで来たら、ヘッドをマットから離して勢いよく上げる
ポイントは、脇腹の動きで後ろ方向に力をかけることです。
通常のスイングでも、後ろにマットがあると思って脇腹で押すイメージを持ってください。この勢いを止めずに振ると、フルスイングに必要な遠心力が生まれます。
このドリルをやってもクラブに遠心力がかかる感覚がない方は、腕で動かそうとしているか、下半身だけで動かそうとしている可能性が高いです。脇腹の動きで体を回す感覚が掴めない方は、別記事で解説しているボディターン系のドリルもあわせて確認してみてください。
まとめ:ハーフスイングは「形」ではなく「順番」
今日の内容を3行でまとめます。
- ハーフスイングの「形」を作りにいくと、かえってスイングが崩れる
- 動き出しで遠心力を生み、その遠心力で上げる「2ステップ」で自然に形になる
- フルスイングは、ハーフスイングで作った勢いを少し大きくするだけ
よく言われる「正しいトップの位置」「シャローなダウンスイング」「ハンドファーストなインパクト」。これらは全部、遠心力を正しく使った「結果」として生まれるものです。狙って作りにいくものではありません。
SNSで情報が溢れている今、ゴルフが上達する人と伸び悩む人の差は、以前より広がっていると感じます。その差は「形を作ろうとするか」「動きや力の使い方から入るか」の違いだと思っています。
まずは今日の2ステップを、動画を撮りながら練習してみてください。フルスイングの安定度が、少しずつ変わっていくはずです。
今日は最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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