「腰が回らないんです」
レッスンでも、本当によく相談されます。
でも、安心してください。腰は、ほとんど回らなくて大丈夫です。
そもそも腰は、体をひねる方向にはほとんど動かない構造をしています。回らない場所を無理に回そうとするから、回転軸がずれて、スライスや腰痛の原因になるんです。
「腰を回せ」。ゴルフで最もよく聞くアドバイスの1つです。でも、この一言が、多くの方のスイングを壊しています。
こんにちは、オンラインゴルフコーチの鳥居俊佑です。これまで3000名以上の方をレッスンしてきました。
じつは僕自身も、この「腰を回す」にハマって練習しすぎた結果、腰を痛めた経験があります。良かれと思ってやっていたことが、体を壊す原因だったんです。
回すべきは、腰ではありません。この記事では、なぜ「腰を回せ」でスイングが壊れるのか、そして腰を回さずに体を回す正しい順番を、ドリルまで含めてお伝えします。
なぜ「腰を回せ」でスイングが壊れるのか
腰を意識的に回そうとすると、回転軸がずれます。
体の回転は本来、上半身と下半身が連動して起きる動きです。ところが「腰を回す」と意識した瞬間、下半身だけが先走り、上半身が置き去りになる。
結果として体が早く開き、フェースも開いて、スライスが出ます。それを直そうと手で返す。手で返すから、今度は引っかけが出る。悪循環の始まりです。
しかも、腰はそもそもひねる方向にほとんど動きません。動かない場所を無理に回そうとするから、腰そのものにも負担がかかる。僕が腰を痛めたのも、まさにこれが原因でした。下半身の正しい使い方は下半身は「腰で回す」じゃなく「地面を踏む」から始める話でも詳しく解説しています。
回すのは「股関節」と「胸まわり」
腰は、結果として動くもの。意識して回す場所ではありません。
では、どこを動かすのか。下半身は「股関節」、上半身は「胸まわり」です。
下半身は、股関節から動かします。右の太ももを回す意識を持つと、股関節が正しく使われて、結果的に骨盤がスムーズに回る。腰を直接ひねるより、ずっと大きな回転力が、腰への負担なしで生まれます。
上半身は、胸とお腹から。「体を回して」と言うと、ほとんどの方が肩を動かそうとします。でも肩で回そうとすると、腰が引けて正しい回転になりません。やることはもっとシンプルで、お腹を右に向けるだけ。脇腹を使って上体を回す感覚はぶれないスイングは脇腹で決まる話とあわせて読むと、つかみやすくなります。
腰は、股関節と胸が動いた「結果」として、少しついてくるだけ。これが正しい因果の順番です。
腰を回さずに体を回す3ステップ
感覚をつかむドリルを、順番にお伝えします。
ステップ1:お腹を右に向けるだけ
クラブを持たずに、お腹を右に向けて、そのまま前傾してみてください。すると、勝手にクラブが上がったように見えるポジションになります。
見た目は上がって見えますが、実際には上げていません。前傾しているから、上がって見えるだけ。これを腕で作りに行くと、途端にめちゃくちゃになります。お腹を向けるだけ、を徹底してください。
ステップ2:右太ももを回す意識を持つ
下半身は、腰ではなく太ももから動かします。
バックスイングで、右の太ももを内側に回す意識を持ってみてください。太ももから動かすと股関節が正しく使われて、骨盤が自然に回ります。腰を直接ひねろうとするより、腰への負担が減り、回転は逆に大きくなります。
ステップ3:股関節と胸まわりをほぐす
「腰が回らない」と感じる方は、たいてい股関節と胸まわりが硬くなっています。
腰を回そうと頑張る前に、この2か所を動かせるようにしてください。股関節と胸がしっかり動けば、腰を回さなくても、体は十分すぎるほど回ります。回らないのは腰のせいではなく、その上下が硬いから。ここを変えるだけで、回転量はまったく変わります。
まとめ:「腰が回らない」は、直す必要のない悩み
「腰が回らない」は、じつは直す必要のない悩みです。腰は、ほとんど回らなくていい。
回すのは、股関節と胸まわり。腰はその結果として、少しついてくるだけです。順番さえ合っていれば、回転は勝手に大きくなり、軸も安定します。
逆に「腰を回せ」を真に受けると、回転軸がずれてスライスが出て、腰まで痛める。因果の順序を間違えると、練習するほど遠回りになります。僕がそうだったので、これは断言できます。
体の回転が止まると前傾も崩れて起き上がります。その仕組みは前傾が保てない本当の原因の話にまとめているので、あわせて読むと、体全体のつながりが見えてくるはずです。
記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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