「スライスが止まらない」
「ドライバーが右に曲がる」
そんな悩みを抱えている方に、先に結論をお伝えします。
ドライバーが右に曲がるスライスは、何かが起きた結果です。まず、ボールがどちらに出たか(出球)で、何が起きているかを見分けます。左に出て右に曲がるならクラブが外から下りていて、右に出て右に曲がるならフェースが開いています。
どちらも、バックスイングで腕が右に回ったところから起きていることがあります。その場合は、手のひらの向きを変えずに体のひねりで上げて、ひねりで戻します。クラブは内側から下りてきて、フェースも大きく開かずに済みます。
スライスは出球で見分けて
腕を回さず体のひねりで上げる
こんにちは、オンラインゴルフコーチの鳥居俊佑です。
これまで3,200名以上の方をレッスンしてきました。この記事では、ドライバーのスライスについて、次の順番でお伝えします。
- 出球でスライスを見分ける方法
- 腕が回るとスライスが出る仕組み
- 体のひねりで上げる練習
- 右に出て右に曲がるとき
スライスは、まず出球で見分ける
ボールが最初に飛び出す方向(出球)は、インパクトでのフェースの向きで決まります。曲がりは、フェースの向きと、クラブの通り道(軌道)の差で決まります。出球と曲がりを分けて見ると、スライスのときに何が起きているかが分かります。
- 左に出て右に曲がる:クラブが外から下りている(アウトサイドイン)
- 右に出て、そのまま右に曲がる:フェースが開いている
- まっすぐ出て右に曲がる:外から下りているかどうかで分かれる
練習場で、スマホを飛球線の後ろに置いて撮ってみてください。この記事で「後ろから撮った動画」と書くときは、この撮り方のことです。
まっすぐ出て右に曲がるときは、この動画で、切り返しのあとにクラブが外から下りてきているかを見ます。外から下りていれば次の章へ、下りていなければ「右に出て右に曲がるとき」へ進みます。

クラブが外から下りているかは、4ボールドリルでも確かめられます。4ボールドリルで分かるのは、通り道がずれているかどうかまでです。なぜずれるかは、後ろから撮った動画で見ます。ボールの並べ方と合格の目安は、ショットの方向性が安定しない原因の記事で解説しています。
バックスイングで腕が回ると、外から下りて、フェースも大きく開く
外から下りる原因は、ほかにもあります。右足が流れる、リズム、構えなどです。決めつけずに、動画で見てから決めます。ここでは、そのうちの1つ、後ろから撮った動画で見える、バックスイングで腕が回る場合をお伝えします。
YouTubeで公開しているレッスン動画の、K.さんの例で見ていきます。K.さんのドライバーは、左に出て、右に戻ってくるスライスでした。後ろから撮ると、動き出しから手が体から離れて、外に持ち上げるように上がっていました。
離れたクラブを通り道に乗せるために、K.さんは腕を右に回していました。見た目はきれいなスイングなのですが、腕で作っている状態です。きれいに見えるこの乗せ方が、スライスを生んでいました。
この記事で「腕が回る」と書くのは、この、腕を右に回す動きのことです。
後ろから撮った動画で見る所は、2つです。
- 動き出しで、手が体から離れていく
- そのあと、腕が右に回っていく
どちらかが見えたら、この記事の練習から始めてください。
K.さんのように手が体から離れる人は、腕が回ると、外に離れたクラブが途中からいい通り道に入ってくるように見えます。これは、腕の動きで通り道を直しているところです。
手が体から離れない人でも、腕が回ると、手のひらの向きが変わります。クラブを内側に引きずるように上がっていき、フェースも開いていきます。

▶ この場面の動画:【スライス防止】無理にインから入れないで!アウトサイドインはボディターンで解決!(YouTube)
腕が回ったところから、2つのことが並んで起きます。
1つ目は、クラブが外から下りることです。右に回った腕は、ダウンスイングで戻してこないといけません。回った腕を一気に戻してくると、クラブが外から入ってきて、左に出て右に曲がります。
2つ目は、フェースが大きく開くことです。腕が回ると、フェースも大きく開きます。開いたまま入ってきて当たると、右に出て右に曲がります。
大きく開いたフェースは、そのぶん大きく戻さないといけません。戻りすぎれば左へ、開いたまま当たれば右へ曲がります。大きく開いて大きく閉じる動きにエネルギーを使うので、思ったよりスピードも出ません。
K.さんは、腕が回るのにつられて、体の回転はできていました。それでも、体のひねりはほぼありませんでした。体がひねれていると、右の脇腹が張って、左の脇腹が縮みます。このあとの練習①で確かめます。
腕で持ち上げると、腕で下ろさないといけなくなります。ダウンスイングの入り方だけで変えようとすると、とても難しくなります。だから、バックスイングから直していきます。
手のひらの向きを変えずに、体のひねりで上げる
体のひねりで上げると、腕が回って起きていた2つが、一緒に減っていきます。
練習場で①〜③をやっている間は、脇腹を意識してください。コースでボールを打つときに意識するのは、クラブの動きです。
① クラブを持たずに上げる
腕を回さずに上げると、脇腹が張ります。体がひねれている感覚を、先に体で知っておくための練習です。
手の組み方と、はじめの手のひらの向きは、先に動画で見ておいてください。手を交差させるところから再生します。
- まっすぐ立って、左手を下に垂らす。右手を左手の内側から入れて、手首のあたりで左手と交差させる
- 手のひらの向きが変わらないように、そのままバックスイングの方向へ上げる
- 前傾して、同じように上げる

右の脇腹が張って、左の脇腹が縮んでいれば、体がひねれています。前傾すると、もっと張ります。腕を回して上げると、この張りは出ません。
② クラブを持って上げる(ボールは打たない)
- 左手1本でクラブを持ち、右手を①と同じように左手と交差させる
- 立ったまま、手のひらの向きが変わらないように上げてみる
- アドレスして、同じように上げてから、体をゆっくり戻してくる

▶ この場面の動画:【スライス防止】無理にインから入れないで!アウトサイドインはボディターンで解決!(YouTube)
①と同じように、右の脇腹が張っていればできています。
③ ふつうに握って打つ
まずはアイアンで、上げて戻すだけをシンプルにできるようにします。そこから少しずつ、長いクラブでも同じ動きにしていきます。動画のレッスンはドライバーで打っていますが、いきなりドライバーは難しい練習です。
①で縮んでいた左の脇腹を、切り返しから戻していきます。ゆっくりでいいので、しっかりひねって戻してください。くわしい脇腹の使い方は、スイング軸を安定させる記事で解説しています。
ひねりで戻すと、クラブは内側から下りてきます。このバックスイングで上がって、ひねりが腕より先に戻ってくれば、インから下ろそうとしなくても外からは入りません。
今までインから下ろしていた癖が残っていると、インから入りすぎて、左に曲がる球が出ることもあります。インから下ろそうとせず、そのまま戻すだけでいいです。それでも左に曲がる球が続くときは、左に大きく曲がるチーピンの記事を読んでみてください。
練習のあとの答え合わせ
練習場で、後ろから撮った動画を、最初の動画と比べてみてください。決め手は、腕が右に回っていないかです。手が体から離れていないかも、一緒に見ます。どちらも直っていれば、腕が体についてきて見えます。
ヘッドの高さは同じでも、ヘッドのいる場所と手の位置が違ってきます。トップの形だけだと同じに見えても、中身が違います。
切り返しからも、ひねった体に腕がついてきて下りてくるかを見ます。腕で戻して外から来ていたら、ひねりが先に戻ってくるように、もう一度やってみてください。

▶ この場面の動画:【スライス防止】無理にインから入れないで!アウトサイドインはボディターンで解決!(YouTube)
レッスンのあと、K.さんはこう話していました。
「自分の動画を見て、なんか違うなとは感じていたけど、因数分解できていなかった」
「開いた分以上に戻していたのが、良くなかった」
「器用に頑張ってたんだな、俺」
右に出て右に曲がるとき
右に出て、そのまま右に曲がるのは、フェースが開いたまま当たっているときです。
スイングの中で自然に開く分は、開かないように抑えなくて大丈夫です。フェースの向きをまったく変えずに振ろうとすると、スイングスピードが出なくなります。
インパクトで
フェースを合わせに行かない
開きはバックスイングで作らない
閉じてくる感覚は、練習で先に覚えておきます。
バックスイングで腕が回ると、フェースが大きく開きます。後ろから撮った動画で、次のように分かれます。
- 腕が右に回っている、または手が体から離れているなら、先に体のひねりで上げる練習へ。そのあとも右に出て右に曲がる球が残るなら、フェースターンの練習へ
- どちらも見えないのに右に出て右に曲がるなら、フェースターンの練習へ
フェースターンは、開いてきたフェースを閉じてくる動きです。フェースターンの練習は、ショットの方向性が安定しない原因の記事で解説しています。
まとめ:スライスは出球で見分けて、腕が回っていたらバックスイングから直す
スライスは、何かが起きた結果です。出球で、クラブが外から下りているのか、フェースが開いているのかを見分けます。
後ろから撮った動画で、腕が右に回っているか、手が体から離れているかを見ます。どちらかが見えたら、そこから外から入ったり、フェースが大きく開いたりしていることがあります。腕が回って起きている分は、バックスイングから直すと、一緒に減っていきます。どちらも見えないのに右に出て右に曲がるなら、フェースターンの練習へ進みます。
手のひらの向きを変えずに体のひねりで上げて戻すと、大きく開いて大きく閉じる必要がなくなります。開いたまま当たる球も、戻しすぎる球も減っていきます。自分で調整する幅が小さくなるぶん、振ることに集中できて、スピードも出せるようになっていきます。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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よくある質問
ドライバーで練習していいですか?
いきなりドライバーは難しいので、まずはアイアンで、上げて戻すだけをシンプルにできるようにしてください。そこから少しずつ、長いクラブでも同じ動きにしていきます。
インから下ろす練習をしているのに、スライスが残るときはどうしたらいいですか?
スライスが減ったのなら、その練習は効いています。残るときは、後ろから撮った動画でバックスイングを見てください。腕が右に回っていたり、手が体から離れていたりしたら、先に体のひねりで上げる練習へ進みます。腕が回っているとフェースが大きく開くので、ダウンスイングの入り方だけで直すのは、とても難しくなります。どちらも見えないのに右に出て右に曲がるなら、フェースターンの練習へ進みます。インから下ろす癖が残って左に曲がる球が出たら、練習③を読み直してみてください。


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